[遺産対策] RS-MIDI

2021年1月12日

 かつて、[遺産対策] USB-MIDI 変換ケーブル で「RSC-15AT なるシリアル接続のコンピューターケーブルなるものがあって、Roland SC-88 以降の 32ch 出力にも 1本のケーブルで演奏可能、とかできたんですが、これの x64 用のドライバが出てないんですね。」などと書いたのですが。

 それは現在でも変化はないようですが、しかし loopMIDI という仮想 MIDI ポートと Hairless MIDI<->Serial Bridge という MIDI - Serial ブリッジを使うと、USB Serial 変換ケーブル経由で SC-88 等の Computer ポートへリダイレクトできることが分かったので以下のその手順をメモ。

 また、今回の手順は MIDI データの再生を目的とし、接続機器からの MIDI In は取り扱わないことを前提としています。対象は Windows 10 x64 です。

  1. loopMIDI をダウンロードし、インストールします。

     実行バイナリーを http://www.tobias-erichsen.de/software/loopmidi.html からダウンロードします。

     インストールはダウンロードした zip の中に「loopMIDISetup.exe」があるので、それを実行します。
     インストールは指示されるままデフォルトで進めていけばよいと思います。

  2. loopMIDI で仮想 MIDI ポートを作成します。

     Loop MIDI を起動し、ウインドウ左下の「+」ボタンを押すと仮想 MIDI ポートが作成されます。

  3. Hairless MIDI<->Serial Bridge をダウンロードし、インストールします。

     実行バイナリーを https://projectgus.github.io/hairless-midiserial/ からダウンロードします。

     インストールはダウンロードした zip を解凍すれば OK です。解凍されたファイルの hairless-midiserial.exe を実行します。

  4. Hairless MIDI<->Serial Bridge の設定をします。

     起動後、メニューの「file → Preferences」を選択します。
     以下の画面キャプチャのように設定します。(38400bps / 8bit / None / 1bit / None)

     また、接続機器側の通信速度も 38400 bps に設定します。(例えば接続機器が SC-88 の場合は背面のスイッチを PC-2 に設定します。)

  5. シリアルポートと MIDI ポートを選択します。

     シリアルポートは接続機器につながっているポートを選択します。機器との接続は USB - Serial 変換ケーブル(と RSC-15AT 等の接続機器に対応したシリアルケーブル)で OK です。

     MIDI ポートは MIDI In 側に loopMIDI で作成した仮想 MIDI ポートを設定します。
     MIDI Out 側は Not Connected のままで OK です。(今回の例は MIDI データの再生が目的なので。)

  6. MIDI プレイヤーの出力先を、loopMIDI で作成した仮想 MIDI ポートに設定します。

    TMIDI Player の場合、メニューの「オプション → MIDI設定」のポートタブのポート A に、loopMIDI で設定した仮想 MIDI ポートを設定します。






カテゴリー: MIDI, ハードウェア, 遺産

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3 Comments to "[遺産対策] RS-MIDI"

  1. tyan0

    始めまして。

    マルチポート(16ch/ポート)に対応したhairless-midiserialのforkをご紹介させていただきたく、コメント致します。
    ご存知の通りSC-88以降、シリアルMIDIはマルチポートの動作ができるようになっています。SC-8850は、内部4ポート+外部2ポート、MU2000も内部4ポートのMIDIポートをシリアルポート1ポートからコントロールできます。

    ご紹介するhairless-midiserialのforkバージョンは最大6ポートまで制御できるようになっています。もしよろしければ使ってみて頂けると幸いです。
    https://github.com/tyan0/hairless-midiserial/wiki

  2. ooltcloud

     紹介ありがとうございます。試してみました。
     使用レポート的なもの(陳腐ですが)も書いてみました。http://ooltcloud.sakura.ne.jp/blog/202106/article_13100806.html
     TMIDI も 6port ですし、親和性が高そうです。

  3. おのやん

    MIDIMATEを買いました!と書き込みました者です。
    こちらの記事を参考にさせていただいて設定したところ、
    win10 x64、シリアルインターフェース、ケーブルDSS-091、SC-55mk2でTMIDIを使用して、目的のRCPファイルが再生出来ました!
    本当にありがとうございました。
    しばらくはMIDIファイルを発掘する日々が続きそうです。

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