[鯖缶] Hinemos 6 で ping 監視

2018年1月6日

 実際に Hinemos で ping 監視を行ってみます。
 今回はメール通知などで外部に通知することはせず、監視履歴パースペクティブに表示するところまでを行います。

 監視履歴パースペクティブには、現在の状態を示す “監視履歴[ステータス]” ウインドウと、履歴を示す “監視履歴[イベント]” ウインドウがあります。とりあえず今回はこの画面をみていれば監視ノードの状況が分かることを目指します。

 今回の手順は以下のような感じで行います。

  1. 新規監視ノードの追加
  2. PING 監視の設定
  3. PING 監視の動作確認
  4. 性能表示の確認

  1. 新規監視ノードの追加 
    1. スタートアップパースペクティブで「リポジトリパースペクティブ」を選択します。
    2. “リポジトリ[ノード]” ウインドウ上で右クリック→「作成」を選択します。
    3. ノードの作成ダイアログが出ます。赤色の箇所が必須入力項目です。
    4. 監視対象ノードに SNMP agent がいればデバイスサーチすることである程度自動入力をしてくれます。
      監視対象ノードに SNMP agent がいない場合は手入力します。

       ファシリティ ID は作成の時のみ変更可能で以後変更不可となるので慎重に決定します。
       (自動入力の内容でよいかを再確認します)
       ファシリティ名は Hinemos 内での名称です。ホスト名などとは別の名称に設定できます。

    5. 「登録」を押し “リポジトリ[ノード]” ウインドウに追加されればノードの追加は終了です。
    6. 追加したノードの情報を確認します。

       “リポジトリ[ノード]” ウインドウに表示されているノードを選択(ダブルクリック)すると、先ほど入力したときと同じダイアログが表示されます。
       設定に変更がある場合はここで入力します。(しかし前述のとおりファシリティ ID は変更できません。)

  2. PING 監視の設定
    1. テストのための前準備として、監視対象ノード (Windows) のファイアウォール設定で ping 応答を戻さない設定にします。

       「セキュリティが強化された Windows ファイアウォール」をひらき、「受信の規則」の「ファイルとプリンターの共有 (エコー要求 - ICMPv4 受信)」を無効にします。(しかしなんで「ファイルとプリンターの共有」カテゴリーなんでしょうね・・・?)

    2. スタートアップパースペクティブで「監視設定パースペクティブ」を選択します。

       まず “監視設定[通知]” ウインドウを確認します。(*1)
       今回はテストの都合で STATUS FOR POLLING と EVENT FOR POLLING の設定を変更します。

      (*1)

       しかしこの “監視設定[通知]” ウインドウの役割がいまひとつ分かりにくいのですが、要するに監視で何かを見つけた時に「何をするか」が登録されています。
       具体的には “監視履歴[ステータス]” ウインドウに表示にしたい場合はステータス通知、“監視履歴[イベント]” ウインドウに表示したい場合はイベント通知を使用します。

       デフォルトで登録されている通知 ID で STATUS FOR POLLING と STATUS FOR TRAP がありますが、通知 ID の名称に機能的な意味はありません。なので例えば TRAP でない監視に STATUS FOR TRAP を割り当てることは可能です。なぜなら中身はどらちも「ステータス通知」だからです。通知 ID の名前に惑わされないように注意します。

       またコマンド通知は hinemos manager がホストされているマシンでのコマンド実行です。監視ノード側でコマンド実行をしたい場合は JOB 通知の方を使用します。

    3. “監視設定[通知]” ウインドウの「STATUS FOR POLLING」をダブルクリックします。

       「有効にした直後は通知しない」にチェックを外します。
       「常に通知する」にチェックを入れます。(入っていることを確認します。)
       「情報」にチェックを入れます。(全てのステータスにチェックが入っていることを確認します。)

    4. “監視設定[通知]” ウインドウの「EVENT FOR POLLING」をダブルクリックします。

       「有効にした直後は通知しない」のチェックを外します。

    5. “監視設定[一覧]” ウインドウで右クリック→「作成」を押します。右クリックでなくても「+」ツールボタンを押しても OK です。
    6. 「PING 監視」を選択します。
    7. PING 監視の各パラメーターを設定します。

       「監視項目 ID」 は ID なのでファシリティ ID の時と同様に新規登録時のみ設定可能です。後からの変更できないので慎重に決定します。
       「アプリケーション」というよくわからない入力項目がありますがこれはこの監視の名前です。任意の文字列を入力します。(*2)

      (*2)
       アプリケーションというから何か外部プログラムとか API とかを書かないといけないような印象がありますが、この項目にそのような意味はありません。ただの文字列なので何を設定してもよいです。この文字列は監視履歴のウインドウなどに表示されるので、この監視が何の監視であるかが分かる文字列が設定されていればよいです。
       また、ファシリティ ID に対してファシリティ名が対応しているように、監視項目 ID に対してアプリケーションが対応しています。であれば監視項目 ID の下にアプリケーションの入力欄があればいいのでは?という疑問が湧きますが、通知で使われる名称なので通知のカテゴリーに移動してしまっているのではないかと思います。(多分。根拠はない)
       ・・・しかしこの「アプリケーション」という表記、これってインフラ専業のひとには分かりやすい表記なんですかね? 「監視名」ではだめだったのだろうか。Hinemos は「契機」なる IT っぽくない日本語を使っているので、だったらアプリケーションも日本語で書けばいいのにとか思ってしまう。(「契機」のほうはイベントと称すると監視対象のイベントと被るからそう呼んでいるのだろうか?)

    8. スコープを「登録ノードすべて」にします。

       スコープという言葉がわかりにくいのですが、要するに「PING 監視を行うノードはどこですか?」ということです。特定のノードならそれを、全部とか特定のグループであればそれを選択すれば対象のノードを監視するようになります。

    9. 通知に「STATUS FOR POLLING」と「EVENT FOR POLLING」を設定します。
    10. その他の情報を設定します。

       監視 ID を PING_01 にします。
       条件の間隔を 1 分にします。
       情報 (正常値) の応答時間を 10ms 以下にします。
       警告の応答時間を 100ms 以下にします。
       アプリケーションを PING監視(全ノード) にします。
       収集にチェックを入れます。

    11. OK を押し、"監視設定[一覧]" に登録されれば OK です。
  3. PING 監視の動作確認
    1. スタートアップパースペクティブで「監視履歴パースペクティブ」を選択します。必要に応じて更新ツールボタンを押します。
    2. 監視履歴パースペクティブを確認します。

       現在、監視対象ノードに PING は通らないので、しばらくすると「危険」が“監視履歴[ステータス]” ウインドウと“監視履歴[イベント]” ウインドウの両方に表示されます。

    3. 対象ノードに PING が通るようのファイアウォール設定で ping 応答を戻す設定にします。

       「セキュリティが強化された Windows ファイアウォール」をひらき、「受信の規則」の「ファイルとプリンターの共有 (エコー要求 – ICMPv4 受信)」を有効にします。

    4. しばらくすると(1分後) 表示がかわることを確認します。

       “監視履歴[ステータス]” ウインドウは「危険」が「情報」に変わることを確認します。
       “監視履歴[イベント]” ウインドウは「危険」は消えずに「情報」が追加されることを確認します。

    5. “監視履歴[ステータス]” ウインドウに登録されたエントリーをすべて消去します。

       対象を選択して、右クリック→「削除」、または「×」ツールボタンで押下で消すことができます。

    6. “監視履歴[イベント]” ウインドウに登録されたエントリーをすべて消去します。

       対象を選択して、右クリック→「確認」、または「☑」ツールボタン押下で消すことができます。

    7. しばらくすると(1分後) 表示がかわることを確認します。

       “監視履歴[ステータス]” ウインドウに再び「情報」が表示されることを確認します。
       “監視履歴[イベント]” ウインドウの方は変化しないことを確認します。
       (この動作は上記で STATUS FOR POLLING で「常に通知する」「情報を通知」を設定し、EVENT FOR POLLING では「通知しない」に設定したからです)

  4. 性能表示の確認
    1. パースペクティブ→パースペクティブ表示を選択します。
    2. 性能を選択します。
    3. 性能パースペクティブが表示されます。

       表示されますが、Web ブラウザを小さめに表示していると以下のように表示され「適用」ボタンが見えないことがあります。

    4. 適用ボタンの表示します。

       SXGA (1280*1024) のディスプレイで Web ブラウザを最大化表示すると、やっと「適用」ボタンが現れます(汗

    5. Web ブラウザを最大化しても表示されない場合

       ディスプレイが 1366 * 768 や 1280 * 800 の画面で最大化しても「適用」ボタンが表示できない場合、「適用」ボタンを押したいときだけ、ブラウザの拡大縮小表示を使用して縮小させます。(*3)

      (*3)
       サーバーのコンソールの主流が SXGA かもしれないけど、縦の解像度が足らないとボタンが表示されないってデザインはどうなんですかね?という気がとてもします。

    6. 性能グラフの表示

       性能が参照したいノードを選択して「適用」ボタンを押すとグラフが表示されます。






カテゴリー: Hinemos, OS, Windows, サーバー管理

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