[Excel] Excel の検算に電卓が必要な理由

2017年6月11日

 先日こんなツイートがありました。

 もちろんこれは大笑いするところですし、して良いのですが。他方「なぜ電卓で検算するのか」という点、すなわち「Excel よりも電卓のほうが信用できる」という点について理解したうえで笑ってない人も多い印象を受けたので、補足がてら以下に記す(ぇ

 例えば Excel で集計した場合、以下のようなことが起こります。

 小計を合計すれば ¥2,980 のはずですが、Excel での計算結果は ¥2,981 になってしまっています。

 なぜこのようなことが起こるかというと、表示形式で通貨にした時に、小数点以下は四捨五入で切り落としてしまう設定にしたからです。(デフォルト)

 実際、銭単位の請求は一般にはしないので円で丸めるのは正解です。しかし上記の例では表示でまるめられているだけであって、あくまで合計は ¥2,981 ではなく ¥2,980.8 なんですね。

 さて、ここまで踏まえたうえで。
 いや、小数点以下をどうかしたいという話だったらちゃんと ROUND 関数を使うなり処理すればいいのでは?という話になるのですが。しかし、今しているのは検算の話です。ワークシート本体で ROUND 関数を使うことは否定していないわけです。むしろちゃんと ROUND 関数を使ったりして合計が一致することを「検算」しようとしているわけです。

 そして「検算」という作業で。上記のような「みためは小数点以下はないけど実際には小数点以下の値があり、合計等の計算をすると、見た目の合計と真値の合計が不一致が発生する」系の検算って。Excel で出来ます?といったときに「こうすれば簡単にできるよ」と提案できる人は少数ではないかと思うわけです。

 かくて、Excel で主たる計算をした後電卓で検算する、ということが起こるわけです。

 検算するにしても Excel ですればいいじゃん?って話ではありますが、Excel だとセルの値をコピペしてしまうと同じ話が発生しますし「どのセルとどのセルを合計すれば?」という話になると、結局人の目に依存する話になってしまいます。かくて電卓が最適解になったりします。

 で、これを自動で検算させようとすると「どのセルをどうやって合計をしようとして」「そしてその正解はこうだ」的な人間の判断が必要でして、まさに AI を駆使した仕事になるわけです。 (ちなみに Excel 内の計算式は間違っている可能性があるので、それを元に検算することはできません。人は Excel の計算式を参照して検算しませんよね。)

 これが「これからはAIの時代だからお前らの仕事なんかなくなるんだぞ!」につながっているんだと思うので、深いツイートだな、とか思った次第(汗






カテゴリー: Excel, Office

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